インタビュー

Interview

分析業務の経験を活かし、海外でさらなる成長を

分析業務の経験を活かし、海外でさらなる成長を

松本 一貴

Kazutaka Matsumoto

分析員 / 2011年新卒入社

センターで経験した分析業務の面白さ

2011年4月に入社し、東海保障措置センター東海検査部分析課(当時)へ配属されました。その後2020年4月に六ヶ所保障措置センター六ヶ所検査部分析課(現六ヶ所保障措置センター検査分析部六ヶ所分析課)へ異動したのち、2025年4月よりIAEAの核物質分析所(NML:Nuclear Material Laboratory)に赴任しています。分析業務の面白さとして、試料を質量分析計で測定すると、その中に含まれているウランやプルトニウムを電気信号として検出することができます。人間の目には見えないこれらの物質が機械を通して存在を実感できるのはとても楽しく、自身のやりがいに繋がっています。

多様性のあるメンバーと新たな成長の機会

IAEAのNMLでは、世界中の原子力施設の保障措置査察で採取された試料を受入れており、多種多様な国から集まった約20名の職員が働いています。私が従事している業務は、質量分析計という分析装置で試料に含まれるウランやプルトニウムの同位体組成を測定することです。実際にNMLで業務に従事してみて、NMLは分析に関して高度な専門知識を有し、品質管理が徹底されている組織だということを実感しました。その専門知識や品質管理の手法を学び、赴任中に自身を成長させるべく日々奮闘しています。

これから海外赴任に挑戦したい人へアドバイス

海外赴任は、日本との文化の違いを受容できる、あるいは違いを楽しめる人に向いているのではないかと思います。生活していると様々な場面で日本との違いに直面し、その結果不利益を被ることもありますが、そうした違いを受け入れて前向きに考えられる人に向いていると思います。
また、赴任先の業務に関する知識を身につけたり、語学スキルを磨いたりといったことも重要ではありますが、海外赴任への心構えをしておくことも大切だと考えます。そのためには、海外出張の機会があれば積極的に挑戦したり、プライベートで海外旅行をするなどして、海外での仕事や生活の具体的なイメージを把握するとよいかもしれません。
残念ながら物価、家賃相場などは日本の方が割安です。ただし、赴任に当たってはセンターから出張旅費が支払われるため、生活費に困ることありません。年単位での出張となるので日本食が恋しくなる人もいると思いますが、ウィーン市内に日本の食品を扱うアジア食材店がいくつもあり、コシヒカリなどの日本米、うどん、そば、納豆、みそ、しょうゆやポン酢などの調味料、はたまたインスタントラーメンまで、日本で買うより割高ではありますが、いつでも入手できます。

IAEAで学んだ知見で組織やチームに貢献したい

残りの赴任期間中に現在従事している質量分析計による測定の他、化学分析や品質管理にも携わる予定なので、その知識・技術を学んで日本に持ち帰りたいと考えています。日本に帰国後も核物質の分析に関わり続け、得てきた知見を活かして業務に従事し、精度の高い分析結果を得ることでチームや組織に貢献していきたいと考えています。