インタビュー

Interview

皆の健康と命のため。
使命感を持って放射線を管理

皆の健康と命のため。
使命感を持って放射線を管理

大山 貴史

Takafumi Oyama

放射線管理員 / 2020年中途入社

「計装の経験者募集」の文字を見て応募

前職では計装といって、日本原燃の施設内で建屋の圧力計や温度計などの点検・更新をしていました。核物質管理センターのことはその頃からいろいろ調べていて「いいな」と思っていて、あるとき求人に「計装の経験者募集」と書いてあるのを見つけて応募しました。
放射線の点検は未経験だったので、先輩たちに教わりながらいまも勉強中です。新しいことを学ぶことが、仕事へのモチベーションを高めてくれています。

交替制で常に放射線をチェック

私たち放射線管理員は、「人が立ち入っても大丈夫なところ、危険なところ」の管理をするのが仕事です。
安全管理課のメインの業務は、常に測定器で計測され送られてくる放射線環境のデータを確認することです。ほかの検査員や分析員と違い、英語を使う場面は無いですね。24時間365日、交替で8時間ずつ勤務しながら、設備の放射線環境をずっと監視します。そうやって、核物質を扱う設備、放射線の測定器の点検に異常がないか管理しています。私は去年1年間、交替勤務で夜間に出勤していました。休みもちゃんと取れますので、夜勤も特に不満はありませんでした。
今は昼間の勤務で、設備の放射線環境のデータをまとめて上司への報告書をつくるといった、事務作業が多いですね。

職員が安心して検査・分析できるように

放射線管理員は、管理区域の放射線量だけでなく、そこに出入りする職員の健康に影響がない被ばく量かどうかも管理しています。管理区域に入るとき、職員はポケットに入るくらいの小型の線量計(ガラスバッジ)を必ず身につけているんですが、安全管理課は、その一人ひとりのデータを確認しています。
自然界にも放射線は存在していて、日常生活で問題ない被ばく量というのが決まっているので、それを常にチェックしています。測定された毎日のデータを見て、職員の健康状態を守っています。
実際、危険な数値になると、音が鳴ってすぐわかるんですが、私は入社してからそういったことは一度もないです。そうならないように、少しでも放射線量が高いなと思ったら近づかせないとか、遮へいするとか、作業時間を少なくしてもらうとか、そういった対応をしています。
万が一放射能汚染が出てしまった場合は、除染作業の対応を行うのも私たちの役目です。なので、私たち放射線管理員は、常に使命感をもって放射線の管理を行っています。

穏やかな雰囲気の職場

仕事自体は責任も伴うので、ピリッとしてるかと思いきや、職場の雰囲気は和やかですね。男性が多い職場だけど、丁寧な話し方をする人が多い印象でした。人間関係のストレスはないですよ。心地よい距離感をみんな持ってるなという感じ。
前職が体育会系な感じだったのもあってか、いまの職場で先輩から「君」や「さん」付けで呼ばれたり、物腰が柔らかい人が多いのが、良い意味でカルチャーショックでした。

知識や経験よりも意欲

放射線管理員の仕事は、集団で作業するというよりは、「あなたはこれであなたはこれ」と個別に業務を振られることが多いので、自分のペースで働けます。
放射線に関する知識はなくても大丈夫です。もちろん知識がなければ設備の異常に気づけないので、入社後に勉強することは必須です。みんな丁寧に教えてくれますし、学ぶ意欲さえあれば大丈夫だと思います。私自身、放射線の知識はまったくなかったので。
私たちの仕事は「もしものときに備える」こと。いろんな測定器があるのでどうなれば異常だっていうのを学ぶのですが、すべてはみんなの健康、そして命を守るためです。それが原動力となって、例えば自分の専門外のことはほかの職種の方に聞いたり、仕事に必要な資格にチャレンジさせてもらったりと、いろんな人からたくさんのことを吸収できていると思います。
使命感を持って長く続けられる仕事なので、誇りを持って働いています。